ラップ口座とは

個人が資産運用を専門家一任する「ラップ口座」の残高が急増しているようです。残高、契約件数もすごい数で増えているようです。ラップ口座は、証券会社などが提供している口座の種類のひとつです。この口座の特長としては、口座管理のほか投資助言や証券売買などの各種サービスを包括（ラップ）していることです。

投資家はこの口座に資金を預けることにより、投資一任契約にもとづいて、資産の運用・管理を行ってくれますが、その対価として投資アドバイス料、売買に伴う手数料、口座管理料などを支払います。この口座のメリットは、投資家が運用方針をおおまかに決めておき、あとはプロに運用を任せてしまうというもので投資家は具体的な指示などをする必要はないという点が挙げられています。
またプロに運用を任すことにより機関投資家なみの運用実績が期待できるといったメリットもあります。また証券会社が手数料目的に短期売買を繰り返すのを防ぐメリットもあります。

かつてこのタイプの利用者は、最低でも１億円以上の投資資金を預ける必要があり、富裕層向けの商品で多くの人には縁のない存在でしたが、近年は大手の証券会社でも最低投資資金額が５００万円からとなり、もっとも少ないところでは最低投資金額としては３００万円となっています。これらのサービスは特に退職金の運用をはじめる高齢者には人気の商品となっています。

これだけの人気になった理由としては、リスク許容度に応じた資産の組み合わせの豊富さや、専門家に運用を任せられる安心感などが挙げられます。この競争を勝ち抜くべく、最近ではラップ口座におまけをつけるなんて動きも多いとか。例えば、三井住友信託銀のラップ口座では契約額500万円ごとにがん保険か介護保険を１口付けてくれるそうですよ。